タイに転職するなら自動車産業と日本企業との関係について知っておきたい

タイでは近年、日系・外資を問わず各国の自動車メーカーが数多く進出しており、自動車関連企業の集積が進んでいる。自動車産業の規模としては日本の10%程度といわれているが、生産拠点としての集中は高く、2011年の大洪水でサプライチェーンとしての機能が遮断された経験を経てなお、日本企業の大半が拠点の維持を決定したことから、引き続きタイがASEAN諸国において自動車生産機能の主軸とされることが予想されている。

2012年にはタイでの自動車生産台数が年間200万台を突破し、過去最高の生産台数を記録し、現在も生産拡大は行われており、17年までには300万台の突破を目指すとタイの労働省は明言している。自動車産業のGDP(国内総生産)に占める割合も約10%と高く、経済戦略において最も重要な基幹産業として、官民一体の発展を図っていることがわかる。

輸出においても自動車関連商品の輸出額に占める割合は高く、特に自動車部品などのロングテールとよばれる産業が充実していることが、他のASEAN諸国と比較して強みと見られている。国内メーカーも数多く、インドネシアが800社なのに対し、タイでは2,300社以上が市場に参入している。今後高付加価値の商品を生産することに注力し、国内メーカーだけではなく韓国メーカー、日本企業等との競争が激化していくものと見られており、「アジアのデトロイト」としての立場はより強固なものとなりつつある。トヨタ・ホンダなど日本企業もEPA(経済連携協定)が発行されたことや関税撤廃を武器にさらにタイでの生産ラインの拡充を画策する動きがある。今後他のアジア諸国への進出の機会が増えることも予想されるが、中心拠点としてのタイの役割は非常に大きいものとなっている。